熊谷うどん 熊たまや - 熊谷B級グルメ

熊たまやの紹介

熊たまやの店舗外観

熊たまやは、2009年6月23日に秩父鉄道熊谷駅改札口前で創業した熊谷うどんの店である。松本米穀精麦株式会社の直営店だ。

2012年10月時点で、山田うどんの熊谷407号バイパス店はとても遠く、丸亀製麺の熊谷店は中山道沿いにあるものの、徒歩では遠い。はなまるうどんに至っては熊谷に店舗がない。

熊たまやの立地条件は完璧である。チェーン店に怯えることなく熊谷ド真ん中で熊谷うどんを販売する。

店頭の看板を読む。

熊谷を食す。
熊たまやは、地域の食材にこだわった「熊谷うどん」専門店。
熊谷産の地粉を使ったうどんはもちろん、しょうゆ、たまご、ねぎ、大和芋。
そのまま一杯、熊谷をお召し上がり下さい。
熊谷は全国有数の小麦の産地
江戸時代から熊谷周辺は良質の小麦が栽培されていました。現在でも熊谷市内の収穫量はおよそ9,000万トンあり、本州でトップ、全国でも有数の小麦の生産地です。
小麦の大生産地となった背景には、「麦踏み」や「二毛作」など現在の麦作りの基本を全国に普及させ、後年「麦翁(ばくおう)」と呼ばれた権田愛三の存在があります。
熊谷産小麦100%の熊谷うどん
「熊谷産小麦」を熊谷で製粉した中力粉は、うどんを打つのに適度な粘りを持っています。昔からの熊谷産小麦の伝統を受け継いで作られる「熊谷うどん」は、他のうどんとはひと味違うおいしさです。コシがあり、ツヤがある、上品な麺。それが「熊谷うどん」です。
「熊たまや」では、地元熊谷産の小麦粉100%使用。「あやひかり」と「農林61号」の絶妙なバランスから生まれる「熊谷うどん」の風味と食感をご堪能下さい。

熊たまやの店舗入口

熊たまやは、朝採りたまご食べ放題!で、ごはんは国内産100%のお米を使用しており、大盛り無料!である。

生玉子が食べ放題というところがとても重要である。見逃して食券を購入するか、見定めて食券を購入するかで、お値頃感が大きく左右される可能性がある。

熊たまやの生玉子は、吉岡の里たまごだ。松本ファーム有限会社の経営する吉岡の里生産農場で朝採りされた玉子である。

松本ファーム有限会社は、熊たまやを直営する松本米穀精麦株式会社の関連会社である。国内産100%という米も、松本米穀精麦株式会社の米だろう。もちろん熊谷うどんも、松本米穀精麦株式会社の熊谷うどんだろう。

熊たまやは、松本米穀精麦株式会社の直営店として、見事なまでに効率的に機能している。

ところで、松本米穀精麦株式会社の代表取締役社長は松本邦義氏だ。小麦業界団体の熊谷小麦産業クラスター研究会の会長でもある。2007年6月11日に熊谷市内のうどん店主に説明会を開催し、熊谷うどんを市内に普及させたのは、熊谷小麦産業クラスター研究会である。

熊たまやの熊谷うどんこそ、熊谷うどんの仕掛け人、松本邦義氏自身が販売する熊谷うどんなのだ。熊谷うどんを語るならば、食べずに避けることのできない店だといえよう。

店内には熊たまやのこだわりが掲示されている。

また、店内では熊谷スパイスなるものも販売されている。40.9度 熱さ体感!だそうだ。店員に声をかけることで購入できる。1袋50円である。

熊たまやの店頭メニュー

熊たまやの店頭メニューだ。

メニューは9種類だが、そのうち5種類は玉子を含む。生玉子が食べ放題なのに、玉子を含むメニューが半数以上もあるのだ。玉子がかぶっていて、割高である。

残る4種類のメニューは、肉ねぎつけ汁うどん500円、きのこつけ汁うどん500円、とろろぶっかけうどん550円、ぶっかけうどん400円である。

食べ放題の生玉子をたくさん食べて堪能するためには、つけ汁よりもぶっかけのほうがいい。汁が多いし、器も大きい。

残る2種類のメニューは、とろろぶっかけうどん550円、ぶっかけうどん400円である。

とろろ150円が割高なことを考慮すると、注文して満足できそうなメニューは、ぶっかけうどん400円だけである。

熊たまやの券売機メニュー

熊たまやの券売機だ。

当店は生麺をていねいに釜でゆでておりますので 少々お時間がかかる場合もございます御了承下さいませとのことだ。

なお、券売機の押ボタンは、本来は6×6の36個である。メニューを9種類に限定し、メニューの説明・写真で余計な押ボタンを隠している。3×3の9個という分かりやすく美しい配置だ。

迷わず右下のぶっかけうどんを選ぼう

熊たまやでぶっかけうどん以外の割高なメニューを注文するならば、他店で食べたほうがいい。ディープな熊たまやユーザーになれるかどうかは、熊たまやのぶっかけうどんと相性が良いか悪いかにかかっている。

熊たまやの店舗情報

営業時間

平日は10:00から14:00、17:00から21:00まで。

土日祝日は10:00から19:00まで。

年中無休。

2013年4月に営業時間の変更に気づいた。熊たまやの営業時間が変更されていた。新しい営業時間は以下だった。

平日は10:30から20:00まで。

年中無休。

住所

埼玉県熊谷市桜木町1-202-1

秩父鉄道改札口前

2012年10月のぶっかけうどん(温)

2012年10月に熊谷うどんの熊たまやでぶっかけうどん(温)を食べた。400円だ。

熊たまやのMy七味唐辛子

熊たまやを語るうえで欠かせないのがMy七味唐辛子である。

食券を店員に渡して、うどんが茹で上がるまで、お好みの七味唐辛子を自ら調整できるのだ。

初体験なのでワクワクしている。馴染みの方々には面倒な作業かもしれない。あらかじめ熊たまやオススメの配分で七味唐辛子が用意されていればいいのかもしれないけれども、そこまでは考えられていないようだ。

すり鉢と枡が出される。すり鉢には白胡麻が入っている。枡には、唐辛子、芥子の実、麻の実、陳皮、山椒、青海苔の小瓶が入っている。

欲張れば、白胡麻も小瓶にして量を調節できたり、黒胡麻、生姜、紫蘇等々の10種類以上から七味を選べたりすると、もっと面白いのではないかと思えてしまうのだけれども、実際には現在のままで存分に楽しめる。

芥子の実や麻の実だけを少量擦って、小指で舐めたりするなんて、初体験である。

茹で待ち時間が全く気にならない。むしろもっと楽しみたかったほどだ。

My七味唐辛子をつくろう!
すり鉢の中のごまをスリスリして、ますの中の小びんに入った唐辛子・あおのり・さんしょう・けしの実・あさの実・ちんぴをおこのみでブレンド
辛味好きの方は唐辛子をたっぷり 山椒好きの方はさんしょうたっぷり ちょっと香りをあおのり・ちんぴをおこのみで My七味をブレンドして下さい
どんな七味ができるかな

熊たまやのぶっかけうどん(温) 熊たまやの生玉子

ぶっかけうどん(温)である。

熊たまやでは、ぶっかけうどん以外の割高なメニューを注文することはきっと今後もない。ぶっかけうどんの美味さを追求していくことになるはずだ。

しかし、温か冷かでは悩んだ。好みは冷であるものの、今回は、食べ放題の生玉子をたくさん食べて堪能することを優先させた。熊たまやを語るうえで欠かせないのがMy七味唐辛子のほかに、朝採りたまご食べ放題!なのである。

  1. 熱々汁の温を注文する。
  2. 生玉子を最初に汁に落とす。
  3. 素早くかき混ぜる。
  4. 半熟の溶き玉子になる。

これで生玉子を二つ消費しながら食べ始めようという作戦である。ところが最初から挫折した。ぶっかけうどんの温は、熱々ではなく、温めの汁だったのだ。白身が半熟状に固まらない。混乱した。続けてもう二つ生玉子を割る。かき混ぜる。自分でも何をしたいのか、分からなくなっている。生玉子だらけのぶっかけうどん(温)の完成だ。

思い返せば、玉子を割る前までは上品だった。

薄色の汁には細いうどんが浮かぶ。花鰹が散りばめられ、その上に刻み海苔が盛りつけられていた。

玉子が四つ投入され、撹拌された後は無残だった。

元には戻らない。とにかく食べる。

うどんは細く、口当たりがツルリとしているが、弾力に乏しい。好みとは違ったが、そんなに悪くはない。しかし何よりも残念なことに量が少なすぎた。一食として満足できない量である。大盛りは+100円だが、二玉にはならないに違いない。全体的な価格設定からして、この思い込みは的中してしまう可能性が非常に高い。量より質を重視する方針がひしひしと感じられてしまうのだ。

なお、生玉子の黄身が絡んだうどんは濃厚で味は悪くなかったのだけれども、啜ると白身もズルズルと一緒に食べてしまうことになった。黄身に絡めながらそっと口に運んだ。注意が必要である。

汁はきっと関西風だったのではないだろうか。花鰹は薄味の出汁をごまかすためではなかったはずだ。そういう店ではないような気がする。とにかく大量の生玉子の白身の処理に苦労した記憶ばかりが残ってしまっている。啜ったのが汁なのか白身なのか、それが重要だ、という状態である。

明らかに食べ方に問題があった。生玉子は二つまでが適量で、三つが限界らしい。また、量を求める店ではない。腹ペコのときには決して入店してはならない。きっと好みの味を追い求める店なのだ。

今回は生玉子に翻弄されすぎてしまったので、次回はあまり飢えていない状態のときに、いつか再訪してみたい。

作者:馬場飯