トップバリュ タスマニアビーフのボロネーゼのリニューアル - 高田馬場B級グルメ

従来のタスマニアビーフのボロネーゼは、トップバリュの製品で、隠し味に赤ワイン、チーズ、豆みそを加え、ローレル、オレガノ、バジル、タイム、黒こしょうで仕上げられたパスタソースだった。1人前140gで、カロリーは227kcal、栄養成分はたんぱく質7.6g、脂質16.2g、炭水化物(糖質11.9g、食物繊維1.7g)で、ナトリウムは885mg(食塩相当量2.3g)となる。2019年10月時点では税抜148円(税込159.84円)だった。

パスタソースの備蓄品として一人前のミートソースなりボロネーゼなりを探していた。そのなかで備蓄品として選んだのがタスマニアビーフのボロネーゼだった。タスマニアビーフのボロネーゼは甘くなく、トマト感がなく、シャバシャバしていない。タスマニアビーフのボロネーゼは苦味さえ感じられ、肉の旨味とハーブの香りに溢れ、ややドロッとしていた。好みだった。毎月一度は食べ続けたとしても、飽きることなく、美味い、美味いと食べ続けられそうだ。……そう考えていた。

暫定1位に君臨した後、何回食べたことだろう。2019年10月時点では、既にそろそろ飽きてきたいた。残りが5個で、賞味期限は最長が2020年8月だった。2ヶ月に一つ消費するペースだ。嬉しさが消えている。以前は違った。もっと消費時に喜びを感じていたはずだ。いったん買い控えて、別のミートソースなりボロネーゼなりを開拓する時期が到来したのかもしれないと考えて、実際に他のミートソースなりボロネーゼなりを開拓していて、行き着いた先は100円ローソンの牛肉のボロネーゼだったのだが、トップバリュのタスマニアビーフのボロネーゼを捨て去った訳ではない。並行して非常食として備蓄することを決めただけだ。

そういう状況下で2019年12月に事態は一変した。タスマニアビーフのボロネーゼが商品棚から消えたのだ。焦って何店舗か探して回った。タスマニアビーフのボロネーゼは確かに商品棚から消えていた。販売停止を恐れた。不評だったのだろうか。それとも一時的な品切れだろうか。

しばらくしてタスマニアビーフのボロネーゼが商品棚に戻ってきていた。従来まではレトルトパックだった。商品棚に戻ってきていたタスマニアビーフのボロネーゼは箱入りだった。少しばかり高級感が増していた。そして、一人前140gと量に違いはないものの、価格が値上がりしていた。従来までは税込159.84円だった。新しくなったタスマニアビーフのボロネーゼは税込170.64円だった。やむを得まい。再び食べたいときに食べられることが確認できたので、いったんは購入を控えて放置することにした。

2020年1月になって改めて商品棚のタスマニアビーフのボロネーゼを手に取ってみた。そして気づいた。新しいタスマニアビーフのボロネーゼは従来までのものと全く中身が異なっていたのだ。箱に記載されたキャッチコピーはしっかりとした肉質と赤身の味わいが特徴のタスマニア産ビーフを使用だった。レトルトパックから箱入りになって、ちょっぴりだけ値上げしたという話ではなかった。タスマニアビーフのボロネーゼという名前が同じだけで、そもそも全く別の商品に置き換えられてしまっていたのだ。

栄養成分を確認する。脂質が半減していた。タンパク質もやや減少していた。

項目
エネルギー227kcal164kcal
たんぱく質7.6g5.0g
脂質16.2g8.3g
炭水化物糖質11.9g16.4g
食物繊維1.7g1.7g
食塩相当量2.3g3.2g
(価格)(159.84円)(170.64円)
(総量)(140g)(140g)

従来までのタスマニアビーフのボロネーゼは、タスマニアビーフの脂身を多用していたのだろう。新しいタスマニアビーフのボロネーゼは、タスマニアビーフの脂身の利用を控えることで、赤身の味わいを際立たせたということなのかもしれない。タンパク質は従来よりも減少している。赤身を従来よりも増量したということではなさそうだ。あくまでも脂身の利用を大幅に減らしたということなのだろう。

確かに従来までのタスマニアビーフのボロネーゼは脂で咽るようなくどさがあったが、むしろそこがクセになる美味さでもあった。当然、不味いと評価する人もいただろうが、タスマニアビーフのボロネーゼの味を好んで、リピートして購入していた人はそのくどさも含めてタスマニアビーフのボロネーゼが好きだったはずである。

トップバリュの公式サイトには、評判・口コミが早速投稿されていた。以前よりもかなりサラッとしており濃厚さがなく、味が薄く、肉の量も少なく肉の旨味も薄れて後味が玉ねぎの青臭さが強くなったとのことだ。明らかに不評だ。完全に劣化している。サラッとしておらず濃厚なタスマニアビーフのボロネーゼが好きだった。何よりも肉の旨味が濃厚なあまり苦味さえ感じられたタスマニアビーフのボロネーゼが好きだった。新しいタスマニアビーフのボロネーゼが不評で販売停止に陥らない限り、もう従来のタスマニアビーフのボロネーゼを味わえる可能性は皆無なのだろう。今手元にある在庫をゆっくりと味わいながら食べ尽くすことにしよう。別れを惜しみながら味わい尽くそう。

他のページもどうぞ!

作者:馬場飯