究極の玉子かけご飯を求めて(最強の朝定食は玉子かけご飯で間違いない) - 高田馬場B級グルメ
生玉子に醤油を垂らしてかき混ぜ、ご飯に注ぐ。玉子かけご飯である。TKGとも言う。T(たまご)K(かけ)G(ごはん)である。朝食の定番だ。
究極の玉子かけご飯を求めて彷徨う。目玉焼きや玉子焼きではない。あくまでも生玉子だ。生玉子を撹拌してご飯にかける。外食で最強の玉子かけご飯を追求したい。価格は重視する。材料が制限されるので食べ方も重視する。調理の手順だ。
玉子かけご飯は美味い。間違いない。しかしより美味しく食べたいという想いが飽くなき試行錯誤を招き、情報は錯綜するのだ。最善策を共有していく。
すき家の玉子かけご飯(たまかけ朝食)
2012年5月15日にすき家はたまごかけごはん朝食の販売を開始した。ごはん・みそ汁・たまご・たまごかけしょうゆ・しらすおろしのセットである。並と大盛が200円でミニが180円だった。衝撃的だった。シンプルな玉子かけご飯を正式メニューで発売するという驚きである。そこには自宅で簡単に作れる玉子かけご飯なんかをというニュアンスも含んでいた。
すき家はたまごかけごはん朝食の発売に先立って店舗限定・期間限定メニューで朝食セットとして、ごはん・みそ汁・たまご・たまごかけしょうゆ・味付け海苔・お新香のセットを販売していた。一時的な限定メニューだったが、通常メニューにならないものかとどこか期待もしていた。味付け海苔とお新香がしらすおろしに変更されたものの、たまごかけごはん朝食として通常メニュー化されたときは嬉しかった。
たまごかけごはん朝食は、たまかけ朝食とメニュー名を変更しつつも、2019年現在、販売を続けている。ごはん・みそ汁・たまご・たまごかけしょうゆ・味付け海苔・ポテトサラダのセットだ。並が250円で、ミニが220円、大盛が280円だ。
松屋の玉子かけご飯(選べる小鉢の玉子かけごはん)
2018年5月2日に松屋は選べる小鉢の玉子かけごはんの販売を開始した。ライス・みそ汁・生玉子・選べる小鉢のセットである。並が290円で、大盛が+60円、特盛が+100円だった。
従来まで松屋では、玉子かけごはんを食べたい場合、定番朝定食を注文する必要があった。選べる小鉢の玉子かけごはんに焼きのりとミニお新香がついて360円だ。少し割高感があった。2017年11月には焼きのりの幅が以前より小さいものへと変更されており、その割高感は増していた。選べる小鉢の玉子かけごはんの発売は大歓迎だった。必要最小限にして充分というメニュー構成だったからだ。歓喜の声をあげて、その発売を祝ったといっても過言ではない。
Sガストの玉子かけご飯(お手軽朝定食)
2018年10月頃にクイック・レストランSガストはお手軽朝定食の販売を開始した。ライス・味噌汁・生玉子・選べる小鉢のセットである。並、大盛、特盛で価格は変わらず280円である。
松屋の選べる小鉢の玉子かけごはんを完全に標的にしている。しかもすかいらーくアプリのクーポンを使うことで、もう一品を無料で注文できてしまうのだ。例えば選べる小鉢で若鶏竜田、クーポンでカレールーを注文することができてしまう。もちろんライスは特盛だ。仮にSガストと松屋が隣同士だったら、迷わずSガストでお手軽朝定食を注文すべきだ。
山田うどんの玉子かけごはん
山田うどんはかなり以前から玉子かけごはんを販売している。少なくともすき家のたまごかけごはん朝食よりも以前だ。生玉子・ごはん中(漬物付)・半玉うどん(orそば)・漬物のセットである。以前は240円だった。
特徴的なのは、ごはんに半玉うどんという炭水化物天国であるという点だ。2019年現在も260円で販売を続けている。
牛丼太郎の玉子かけご飯定食
牛丼太郎は玉子かけご飯定食を販売している。ライス・生玉子・お新香・サラダ・味噌汁のセットである。
さくら水産のランチで玉子かけご飯食べ放題
さくら水産は日替り定食が500円で、ライス、味噌汁、生玉子、味付け海苔、漬物、ふりかけが食べ放題だ。
ご飯と生玉子が食べ放題のため、玉子かけご飯が食べ放題となる。当然、味付け海苔と漬物を合わせることも可能だ。
玉子かけご飯の食べ方
普通の食べ方
念のため確認だ。生玉子に醤油を垂らしてかき混ぜ、ご飯に注ぐ。玉子かけご飯である。普通の食べ方だ。
醤油をだし醤油に変更
醤油をだし醤油に変えて、旨味を増すのがいい。
玉子かけご飯専用の醤油も販売されているが、めんつゆでいい。つゆの素だ。醤油をつゆの素に変えるのだ。これだけで旨味が増す。玉子とご飯と醤油だけだ。だからこそ出汁の旨味が引き立つ。
すき家のたまかけ朝食には専用のたまごかけしょうゆが提供されるが、まさにこの方向性だ。
立ち食いそば屋では積極的にそばつゆを活用していただきたい。当然山田うどんの玉子かけごはんも同様である。
玉子かけご飯の美味さの差は、玉子の違いよりも、ご飯や醤油の違いによるところが大きい。醤油の変更は美味さの差としてはっきりと感じ取りやすいのでおすすめする。
醤油ご飯に溶き玉子
醤油をご飯に垂らして混ぜ合わせて醤油ご飯を作り、溶き玉子を注ぐ。
「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」で紹介された方法だ。
たまごかけしょうゆを残ったご飯に垂らして混ぜ合わせて醤油ご飯を作る。
ご飯を豚生姜焼きで食べ進めた結果、ご飯の量は少なめだ。よくあることではある。
ムラにならないように混ぜるのが重要らしいが、難しい。そこそこの出来だった。
もう少したまごかけしょうゆの量が多ければ、米の一粒々々全体が醤油で覆われたかもしれない。
玉子を溶く。
もう醤油は垂らさない。とにかく溶く。黄身と白身が一体化するまで割と一心不乱に溶いた。
溶き玉子を注いで、玉子かけご飯を作る。
玉子かけご飯を食べる。相変わらず美味い。たまごかけしょうゆの風味が際立っている。
米の一粒々々を醤油で覆おうとして、ややたまごかけしょうゆの量がいつもよりも多くなってしまったのかもしれない。
美味い。……美味いが、いつもと比べて、絶品だとも言い難い。とはいえ美味い。
「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」で紹介された試す価値はある。醤油をご飯に垂らして混ぜ合わせて醤油ご飯を作り、溶き玉子を注ぐという方法だが、とりあえず試していただきたい。
失敗することはなさそうだからだ。劇的に美味くなるわけではなく、醤油の量が多くなりがちな分、そこが強調されるだけのような気もするが、物は試しである。
きっと重要なのは、一度試してみることだ。その経験を踏まえて、美味いだの、変わりないだの、実はあんまり美味くないのだとか、はじめて語り合えるのだ。
醤油ご飯に卵黄
醤油をご飯に多めに垂らして醤油ご飯を作り、卵黄を載せ、黄身を崩しながら食べる。
「とんねるずのみなさんのおかげでした」で紹介された方法だ。水谷豊の食べ方らしい。
卵白を除いて卵黄だけ使用すると味も食感も変わる。醤油を多めにすると塩気と香りが増す。
玉子かけご飯のトッピング
玉子かけご飯のトッピングに、バターやマヨネーズを試すチャレンジャーが多数いるようだ。玉子かけご飯の玉子が生玉子であることを前提にすると、玉子かけご飯は日本限定で、海外では難しいのかもしれない。バターもマヨネーズも洋風という印象がある。なかなか試しづらい。
韓国の玉子かけご飯は、目玉焼きをご飯の載せて醤油を垂らし、混ぜ合わせて食べるのだそうだ。やはり生玉子ではない。目玉焼きである。全体を混ぜ合わせて食べるのはビビンバと一緒だ。習慣だろう。ごま油も適量垂らすらしい。油が加わると、生玉子の食感に似てくるようだ。調理方法は千差万別だし、味覚も千差万別であるはずなのに、追求する味わいが似てくるということにただただ驚く。
しかし、日本人は日本人らしく、王道のトッピングを考えたい。鰹節である。花鰹をはらりと玉子かけご飯に振る。万全だ。玉子かけご飯に鰹節、そこに醤油を垂らす。間違いない。
玉子かけご飯に調味料をアレンジ
玉子かけご飯に調味料を加える。
例えばラー油だ。食べるラー油が人気のようだ。玉子かけご飯にも合うようだ。
ちなみにマヨネーズは間違いだ。調味料とは言い難いがチーズも間違いだ。
作者:馬場飯