松のやのトマトカレー(ささみかつトマトカレー) - 松屋ファンクラブ

夏が来ると思い出す、それは松屋フレッシュトマトカレーである。夏の風物詩だった。カレーとは言い難いニンニクの効いたトマト味のカレーである。今年の夏こそフレッシュトマトカレーを食べたい。ところが、昨今の松屋ではごろごろ煮込みチキンカレーが大評判となっており、せっかく夏が到来しているにもかかわらず、このごろごろチキンカレーを進化させたごろごろチキンのバターチキンカレーを販売するらしい。残念ながらフレッシュトマトカレーの出番はなさそうだ。

松のや ささみかつトマトカレー

2019年8月、松のやで、ささみかつトマトカレー650円を食べた。松屋が無理ならば松のやである。

7月31日から8月7日までの期間限定だった。厚切りロースかつトマトカレー800円とロースかつトマトカレー650円、そしてささみかつトマトカレー650円の3種類が販売されていた。正直に言えば、かつが追加されない単なるトマトカレーを注文したかったのだが、それは諦めるほかなかった。今回注文したのは、ささみかつトマトカレーでPayPay残高130円がバックされた。

ささみかつトマトカレーには、ミニサラダが付く。愕然とした。1点だけではない。2点だ。一つはミニサラダという名称だ。ミニ生野菜でもミニ野菜でもなく、ミニサラダとサラダを名乗ってしまっている。初めて気づいた。松のやではサラダの三文字を使用することにしたんだ。ちょっと淋しい。もう一つは、みそ汁が付かなかったことだ。カレーにみそ汁が合うか合わないか、それは頻繁に話題になる。だが、松屋ではカレーにもみそ汁がサービスされる。欠かさずだ。それが松屋なのだ。やはり松のやは少し違うらしい。確かに松屋は自己主張が強すぎ、尖りすぎていたのかもしれない。松のやは柔軟で一般的だ。より多くの人々に受け入れられるためにはきっと必要だったことなのだろう。だが、どうしてだろう。どうしても胸がチクリと痛むのだ。

気を取り直して、食べ始める。

トマトカレーは高級な大人の味わいになっていた。ニンニクの香りは控えられていた。カレーソースには大きめにカットされたトマトが複数浮いていた。食べる人を選ぶチープなフレッシュトマトカレーに対して、より洗練されコストもかけて仕上げられている。ターゲットは広がっている。美味い。美味いが、どこか口惜しい。以前の俺だけが楽しめるピーキーな味ではなくなったからのような気がする。でも、美味いは美味い。素晴らしい。

ささみかつは意外だった。もっとパサパサした食感かと想像していたら、予想以上にジューシーだった。だが、くどくない。トマトカレーに浸して食べると悪くない。ロースかつよりもトマトカレーと相性が良いのではと想像する。

福神漬けは松屋と同じような気がする。松屋でカレーを食べる機会があまりにも減ったため、正しいかどうかは自信がない。

松のやのささみかつトマトカレーは美味かった。が、少し高い。揚げ物をのせないトマトカレーも販売していただきたい。それととにかく今回は色々と驚きが多かった。松のやには定期的に通うはずなので、今後もあれこれ注目していきたい。

アジフライ定食への葛藤

松のやのアジフライ定食680円の評判が良いようだ。

冷静になれ。ロースかつ定食が530円だ。なぜ600円台後半のアジフライ定食なのだ。割高ではないのか。なぜあえて松のやで注文するのだ。しかも、お前はもっと美味いと推測されるアジを日常的に食べ続けていないだろうか。

アジは大好物の一つだ。嫁がデパ地下でアジの刺し身を買う。食べる。アジにあわせて呑む。堪らない。大満足だ。やはり嫁がデパ地下でアジを買う。揚げる。大根おろしや薬味と一緒に食べる。あわせて呑む。やはり堪らない。大満足だ。

旅行先の漁港で美味いアジを喰う。これならば分かる。ときには寿司屋でアジの握りを食べる。自宅で食べるアジのほうが美味いけれども、これはこれで美味い。とかいうのも分かる。日常的に絶品のアジを食べ続けているのだ。アジに対する感度は著しく上昇しているといえる。

こういう状況下で松のやのアジフライ定食を注文するのは極めてリスキーなのではないだろうか。せっかくの松のやのアジフライ定食にケチをつけてしまう可能性が高いのではないだろうか。自分も松のやも不幸極まりない。機会を伺おう。今暫くはそっとしておこう。

というのは言い訳だ。あくまでもそれはそれで、これはこれだ。なぜ松のやでアジフライ定食を注文していないのか。根本的には、ロースかつ定食が530円なのに、なぜ680円のアジフライ定食を注文するのか、そこに納得ができていないからだと思う。……ロースかつ定食への過大な幻想があるのかもしれない。徐々に気持ちを整理していこう。

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作者:馬場飯