松のやのカレーそば290円は立ち食いそば屋を秒殺する - 松屋ファンクラブ

松のやで2020年1月にカレーそばを食べた290円だった。楽天ペイで支払う。

松のやがカレーそばとカレーうどんを290円で販売していることは知っていた。しかし、全国の松のやで一律にカレーそばとカレーうどんの両方が販売されていると思いこんでいた。実際には、カレーそばは関東以北で、カレーうどんは関西以南で販売されていた。関東以北で、松のやのカレーうどんが注文できるのは伊勢佐木町店だけだ。カレーそばで何ら問題ない。むしろメニュー選びで悩みのタネが減らされた。ありがたい。

松のや カレーそば

松のやのカレーそばのつゆは、実際に食べてみる前からその味に見当をつけていた。松のやではスパイシースープカレーを提供している。カレーそばのつゆはスパイシースープカレーが流用されているはずなので、少なくとも松屋オリジナルカレーよりはスパイシーで、普通のそばつゆ並みに粘度も全くないスープなのだと予想していた。松屋のオリジナルカレーの最初に一口食べたときの香りがそれほど好きではなく、その香りが松のやのスパイシースープカレーに引き継がれて、その結果、松のやのカレーそばでも例のオリジナルカレーの香りがしたら少し嫌だなと考えていた。

つゆのカレースープを味わってみる。オリジナルカレーとは別物だった。辛さはあまり感じない。スパイス感もほとんどない。そして、それなりに粘りのあるスープだった。もちろんスープ状で飲めるのだが、そばに絡んでスープが引き上げられる程度の粘りはあるように思えた。美味い。辛さもスパイス感も弱いのだが、これはこれで美味いのだ。290円のカレーそばだ。期待はしていなかった。それが功を奏したのかもしれない。続けて飲む。やっぱり美味い。しっかりと旨味もある。少なくとも薄っぺらい味ではない。

すき家のカレーとん汁を思い出した。単品ごはん160円とカレーとん汁210円を注文して、カレーとん汁定食を食べてみようかと考えていたところ、カレーとん汁がサラッとしているとか、薄いとかいう感想を目にしたため、カレーとん汁はご飯のおかずにならないと判断して、注文を断念したことがあった。松屋のカレーそばをどこかで同類として、そのような偏見の目で見ていたのかもしれない。実際に食べてみたら、そうした思い込みは消えて、ただひたすら美味いという印象のみが残ることになった。

次にそばを啜る。そばにはやはりカレースープが絡む。茹でそばの味ではない。生そばの味だ。温かいカレースープに浸りながらも、そばとしての歯応えがそれなりに楽しめてしまった。口当たりがよく、弾力がある。想定外だ。そばのメニューのなかではカレーそばという変化球である。だが、カレーそばのそばとして松のやのそばは立派に役割を果たしていた。むしろ好成績を収めていた。価格を考えれば、そして冷たいそばではなく、温かいそばという悪条件を考えれば、松のやのそばは美味い。とても出来がいい。素晴らしい。

そばの量は見た目以上に多かった。唯一のトッピングである青ネギをそばと一緒に啜りながら、美味い、美味いと食べ進め、合間合間にカレースープも飲むのだが、そばが丼の底までしっかりと入っていて、とても食べごたえがあった。また、そばを食べ切ると、カレースープがほとんど残っていなかった。半ライスや一口ライスがそもそも提供されていないので、そばを食べ尽くしたあと、残ったカレースープにライスをドボンすることはできないが、そばと合わせてスープも食べ終えられたことについて妙な達成感を抱いてしまう。満腹までにはならなかったが、腹八分目にはなった。素晴らしい。そして、食べ終わる頃にはしっかりと汗をかいていた。カレーが発汗作用をもたらしたのだ。やはりそれなりにスパイシーだった。身体が反応している。気分がいい。非常に満足した。そばの大盛を注文することができないため、量の調整が効かないのが残念ではあるが、使い勝手は良さそうだ。ほぼ間違いなく、再び注文することがあるだろう。いや、むしろ定期的に注文し続けていくことになるに違いない。全くの予想外だったが、松のやのカリーそばはコスパが良いのは当然として、カリースープもそばも普通に美味く、とてもおすすめである。

松のやのカレーそば290円は立ち食いそばチェーン店を秒殺する富士そばのかけそばは310円で、ゆで太郎のかけそばは340円だ。小諸そばのかけそばは290円と200円台をキープしているものの、松のやのカレーそばが立ち食いそばチェーン店への刺客となることは間違いない。

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作者:馬場飯