そうめん(揖保乃糸)はローリングストック(循環備蓄)に最適? - 高田馬場B級グルメ

災害時の自宅避難のための非常食は、パスタパスタソースより、そうめんとめんつゆを備蓄するほうが容易だ。パスタはパスタソースの備蓄も必要になるが、そうめんはめんつゆさえあればいい。パスタソースよりもめんつゆのほうがローリングストック(循環備蓄)が容易なのだ。

揖保乃糸の賞味期限は2年後の9月までとなる。そうめんは季節感のある商品なので、揖保乃糸の場合、夏が始まる6月頃から、その2年後に夏が終わる9月を賞味期限として販売しているようだ。2019年は揖保乃糸を少し買い過ぎてしまった。QRコード決済のPayPayだかLINEペイだかでオーケーストアが割引対象になっていて、その割引上限まで枠を消費するため、やや無理をして購入したのだ。2019年10月現在で12パックあった。1パックは1束50gの素麺が6束300g入っている。一食で1束だと量が少ないので2束ずつ消費する。12パックで36食分だ。2ヶ月に3食ペースで消費することになる。困るほどの量ではないが、もう少し備蓄量を減らしてもいいかと考えている。

そうめん(揖保乃糸)はローリングストック(循環備蓄)と相性が良い。賞味期限が長く、その賞味期限も夏の終りに設定されているため、少しばかり備蓄が過剰になっても調整しやすい。一年中食べていても飽きがこないが、万が一、消費しきれずに賞味期限が近づいたとしても、その時期は7-8月となる。そうめんの季節だ。一気に食べ尽くせてしまうことだろう。

冷やしそうめんにミョウガとひきわり納豆のレシピが究極メニュー?

ローリングストック(循環備蓄)のそうめんは美味しく食べたい。揖保乃糸は冷たいそうめんとして食べるのがいい。熱いつゆのにゅうめんでは本領を発揮できない。日常的に揖保乃糸は冷やしそうめんとして食べている。ぶっかけそうめんだ。ぶっかけにするのは横着だからだが、全く問題ない。美味い。そうめんを氷と一緒に皿に盛って、冷たいつけ汁に食べる。美味そうだが、手間がかかる。ぶっかけでも充分に冷たいそうめんを堪能できるし、何よりもお手軽だ。ぶっかけそうめんは、めんつゆ(具体的にはつゆの素)を倍の水で薄めて、茹でた後に水で洗ったそうめんを入れて完成だ。お湯さえ湧けば、その3分後には食べれてしまう。やっぱり非常にお手軽だ。洗い物も少ない。

ぶっかけそうめんを美味しく食べるには、薬味と具材は多ければ多いほどいい

薬味や具材抜きでは寂しく感じるときもあるのだ。具材として頻繁に使っているのがひきわり納豆である。包丁もまな板も使わないところが気に入っている。また、お湯が沸くまでにひきわり納豆を準備するので時間のロスがないところもいい。そして、何よりも美味い。納豆はひきわり納豆がいい。ひきわり納豆以外の納豆ではだめだ。これはあくまでも個人的嗜好によるものではあるのだが、そうめんと一緒にズルズルと啜るのを楽しめるひきわり納豆は非常に素晴らしく美味い。そうめんもひき割り納豆も咀嚼することに間違いないが、そうめんもひきわり納豆もそのまま舌の上を滑らせて、飲み込んでしまうことさえできる。そうめんもひきわり納豆も飲み物にしてしまえるのだ。そうめんやひきわり納豆の喉越しを語ることさえ、やろうとすればできてしまうのだ。

ひき割りではない納豆の場合、豆を意識してしまう。豆を噛んでいることが分かる。豆を咀嚼して味わって食べる。小粒納豆でさえそうだ。当たり前だ。ひきわり納豆も咀嚼して味わう。これも当たり前だ。しかし豆感は薄い。もちろん問題ない。ひきわり納豆は、ひきわり納豆がすくい上げる出汁感を堪能するために咀嚼するのだ。そうめんを啜るだけでは味わえないめんつゆの持ち上げこそがひきわり納豆の持ち味だ。そうめんを啜る。つゆを飲む。そんな必要はない。そうめんとひきわり納豆を啜る。充分につゆも一緒に啜られる。そうめんとつゆがひきわり納豆を介して一体化するのである。そうめんを啜ればつゆも啜られる。ひきわり納豆を啜ればつゆも啜られる。つゆを啜れば、そうめんもひきわり納豆も啜られる。三位一体だ。神がかっている。

続いて、ミョウガだ。包丁もまな板も必要だ。非常に面倒だ。だが、非常に美味い。そうめんの薬味で最も美味いのがミョウガだと思う。夏の暑い時期には、たとえ手間をかけることになっても、ミョウガを切って冷やしそうめんの薬味にしたくなることがある。ちなみに、ミョウガを切るときには、あわせて白ネギや万能ねぎ、大葉なども入れることが多い。包丁もまな板もいったん使い始めてしまえば、最後に洗う手間は一度切りだ。こういうときには勢いで薬味豊富な冷やしそうめんを調理して食べるのだ。そして、このときこそ、究極の冷やしぶっかけそうめんを食べられるのだ。

ミョウガを切る。大量にだ。思い切りが大切だ。全部使い切る勢いが大切だ。続けて長ネギや万能ネギを切る。大量に切れ。ただし盛り付け時に表面全体を覆うほどに留めておくのがよい。厚みが出ない程度に大量に切れ。大葉や紫蘇の葉は好みだ。好みの範囲内で大量に切れ。

以上で、薬味豊富なひきわり納豆の冷やしそうめんの完成である。

台湾西門町の阿宗麺線

台湾を旅行したときに、西門町の阿宗麺線で小碗55元を食べた。1975年の創業以降、阿宗麺線のメニューは一つだけで大腸麺線のみだ。大碗(large)55元か、小碗(small)55元かを選んで注文する。

熱いスープのにゅうめんは好きではないが、熱いスープの麺線は好きだった。台湾の麺線は日本のにゅうめんに似ていた。麺は長さが違う。麺線は非常に短く、にゅうめんは長い。阿宗麺線では箸ではなくプラスチック製の使い捨てスプーンで麺を食べた。素麺をボキボキ折って茹でれば、麺線の麺になりそうだ。そして、麺線のスープはとろみのある鰹出汁だった。食べた瞬間、本当に驚いた。まさか台湾で鰹出汁と出会うなんて想像すらしていなかった。にゅうめんのスープを鰹出汁にして、片栗粉でとろみをつけたら麺線のスープになってしまうのではないだろうか。

もちろん麺線とにゅうめんは違う。阿宗麺線では最初にパクチーの有無を聞かれて、パクチーを入れたし、具材はホルモン(豚の大腸)だ。スープに追加で、チリソース、ニンニクソース、黒酢を入れることもできた。

確かににゅうめんは好きではないのだが、これはにゅうめんではない、これはにゅうめんではなく麺線だと思い込みながら食べることで、思いの外、にゅうめんを美味く食べられるのではないかという気がしてならない。不幸にも災害が起きてにゅうめんを食べざるを得なくなったときには、麺線を思い出すことで、少しでもにゅうめんを美味しく食べたいと思う。阿宗麺線よ、素敵な大腸麺線との出会いをありがとう。

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作者:馬場飯