富士そばの朝そば・夕そばが2019年消費税増税に負けた - 東京立ち食いそば
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朝食を摂りたい。牛丼屋も悪くないが、本日はそばが食べたい。
小諸そばには朝メニューがなく、お得感がない。パスだ。ゆで太郎は店舗が遠い。パスだ。
富士そばの朝そばがぴったりとくる。
2019年10月1日、消費税増税だ。消費税増税は松屋のソーセージエッグ定食とすき家のまぜのっけごはん朝食を直撃したが、富士そばの朝そばも消費増税に負けた。320円から340円への値上げだ。消費税率は8%から10%だ。値上げ幅が大きい。330円ならば妥当だ。340円なので不当な値上げである。消費増税への便乗値上げであることは間違いない。
最悪の結果を迎えたが、予感はあった。今までがお得すぎたのだ。今回の値上げで、その割安感が是正されてしまったということだろう。確かにお得感は減少した。だが、その魅力はまだ保てている。
残念ながら、小諸そばの冷したぬきそばも+10円の値上げがあった。350円になった。富士そばの朝そばと小諸そばの冷したぬきそばの価格差は10円である。これでは富士そばの朝そばに軍配が上がる。トッピングが違いすぎる。しかし、小諸そばは切り札の二枚盛りを350円にキープした。もりそば大盛りならば320円である。それでも、やっぱり富士そばの勝利だ。ただし、これはあくまでも朝の時間帯だけだ。
富士そばの朝は安泰だ。富士そばの朝そばは、たとえ値上げがあっても、それでも最強の朝メニューだ。
……時は流れて、2020年になる。2019年10月1日の消費税増税直後、富士そばの朝そばは20円値上げされたが、それでも立ち食いそばチェーン店のなかで最強の朝メニューであることに変わりはないという結論に至った。2020年になった現在もその思いは変わらない。
しかし、実際のところ、富士そばで朝そばを食べることが全くと言っていいほどなくなった。増税前は少なくとも1ヶ月2回程度は富士そばで朝そばを食べていたかと思う。今はそもそも富士そばを利用することそれ自体がなくなってしまっている状態だ。
確かに富士そばの朝そばは立ち食いそばチェーン店として最強朝メニューかもしれない。しかし、別に朝にそばを食べなくても問題ないわけである。QRコード決済やポイント付与と牛丼チェーン店やコンビニとの相性は非常に良い。外で朝食を摂ることになったら、まずもって念頭に浮かぶのは牛丼チェーン店やコンビニになってしまっている。お得感が圧倒的なのである。やや割高となってしまった富士そばの朝そばは、残念ながら選択肢として思い浮かばなくなってしまっているのが実情だ。
いつの日にか、富士そばの朝そばを見直す日が到来するのかもしれないが、現状はその見込みがたっていない。
作者:馬場飯