やよい軒の半熟が残る甘い玉子焼き - 高田馬場B級グルメ
やよい軒の玉子焼きが実は美味いという件である。やよい軒で玉子焼きを注文しようと思いつく方は皆無に近いのではないだろうか。
やよい軒は卓上の刻みごま白菜漬でごはんお代わり自由を堪能し尽くす店だ。だから何らかの定食メニューを注文して、それで満足して、以上、終了である。そもそもサイドメニューから玉子焼きを追加しようという発想がない。サイドメニューから納豆や生たまごを注文するというのは理解できる。朝食メニューで馴染みがあるので追加しやすそうだ。それに対して、玉子焼きはそもそも目にするきっかけがない。
出会いのきっかけは、やよい軒のスマホアプリだった。玉子焼きの無料クーポンをゲットしたのだ。
やよい軒のスマホアプリには「お米メーター」がある。お米を100粒ためると無料クーポンがもらえるのだ。1日1回クリックすると何粒かもらえる。やよい軒で食事をして店舗内にあるQRコードを読み取ると10粒とかもらえる。毎月クーポンのメニューは変更される。先月はフライドポテトだった。要らない。クリックを中断する。今月は玉子焼きだとアナウンスされた。100粒にしてクーポンを入手した。
納豆朝食に玉子焼きを追加
2019年8月、納豆朝食に玉子焼きをクーポンで追加した。納豆定食が370円のところ、玉子焼きは180円だが、今回はクーポンで無料サービスになる。
納豆朝食が提供される。玉子焼きは後から提供されるとのことだ。納豆朝食を順調に食べ進める。
玉子焼きが運ばれた。

驚いた。大きい。想定していたのは厚焼き玉子数切れだった。どうせクーポンで無料だ、大したものではないはずだという先入観があった。専用の玉子焼き鍋で調理されたような玉子焼きだった。あらかじめ包丁は入れられておらず、玉子焼き鍋の幅っぽい大きな長方形で厚みもある、どデカイ玉子焼きだった。マヨネーズらしき何かが添えられていた。
半熟が残る甘い玉子焼き
やよい軒の玉子焼きを食べる。
甘い。だし巻きではない。甘い玉子焼きだ。だし巻きは出汁が主役かもしれない。玉子焼きは玉子が主役かもしれない。出汁が主役のだし巻きが好みだ。玉子焼きよりもだし巻きが好みではあるのだ。やよい軒の玉子焼きはあくまでも玉子焼きで、玉子焼き特有の甘みが前面に出ている。だが、悪くない。甘ったるくない。甘さは控えめとは言えないが、くどさや嫌味のない、しっかりとした優しい甘みだ。
玉子焼きに箸を入れる。とろりと玉子の液が漏れる。半熟どころか、むしろ生玉子寄りだ。悪くない。むしろ美味い。
不安になる。やよい軒の玉子焼きである。その素敵さを伝えるのが困難なのだ。
今まで食べた美味しい玉子焼きを教えて下さい。と尋ねられたらどのように返答しますか。寿司屋の玉子焼きですか。玉子焼きというか厚焼き玉子かもしれない。それとも玉子焼き専門店の玉子焼きですか。
築地の玉子焼きを思い出す。玉子焼きといいつつ、出汁を効かせ、旨味のある玉子焼きだ。やよい軒の玉子焼きは、それと比べれば直球だ。方向性が違う。甘くてトロリとした玉子焼きを追及しているのだ。そして重要なのは、その目標を達成しているということだ。ハイキングに持参する弁当の厚焼き玉子は悪くなってはいけない。しっかり火を入れる必要がある。やよい軒の玉子焼きはこれではない。ハイキングに持参する弁当の厚焼き玉子で、甘くて美味い厚焼き玉子だが、その中身がジューシーだったとしたら、これほど幸せなことはないのではないか。これこそがやよい軒の玉子焼きの味わいである。
やよい軒の玉子焼きは、その質も量もともに満足できる水準であることに間違いない。いまだ出会ったことにない方々におすすめしたい一品である。
玉子焼きにマヨネーズ
忘れていた。やよい軒の玉子焼きにはマヨネーズが添えられているのだ。玉子焼きにマヨネーズをあわせて食べるという習慣がない。試してみようという発想がない。そのまま食べ進めて満足できたし、今後もそのように食べ続けるような気がする。
あえて醤油を垂らすというのはまだ理解できる。やよい軒で少し醤油を加えたいと考えることがあったら、醤油の代わりに刻みごま白菜漬を加えると良いというのがやよい軒活用の基本であると勝手に考えてしまっている。ただし今回は例外だ。漬物追加は全てを台無しにしてしまうイメージしか湧かない。
玉子焼きはそのまま食べるのがいい。あえて何かを加えるならば、少量の醤油程度だろう。
作者:馬場飯