日高屋のキムチ炒飯 - 高田馬場B級グルメ

日高屋 キムチ炒飯

2018年9月に日高屋でキムチ炒飯を食べた。580円である。

日高屋のキムチ炒飯は、玉子とネギ、そしてキムチが具材の炒飯だ。肉類は入らない。日高屋のキムチ炒飯はパラパラチャーハンでも、しっとりチャーハンでもなく、べっとりチャーハンで、その味わいはキムチが支配している。仮に玉子を入れ忘れられたとしてもきっと気づかないだろう。キムチの甘みと辛み、酸味が、レンゲでキムチ炒飯を口に運んだ瞬間から口中に広がる。美味い。間違いなく美味い。幸せだ。

ただし日高屋のキムチ炒飯が美味いわけではない気がするのだ。キムチチャーハンは割とどこで食べても美味いのだ。日高屋のキムチ炒飯が美味いのではなく、一般的にキムチチャーハンそれ自体が美味いのだ。全てをキムチが包み込むのだ。唐突ではあるが、松屋のキムチはまずい。パサパサした汁気の少ないキムチだ。松屋のキムチでキムチチャーハンをつくったら、きっと美味くないキムチチャーハンが完成するだろう。だが、よほど美味くないキムチを使わない限り、一般的にキムチチャーハンは美味いチャーハンとして完成するような気がする。米をパラパラにする必要はない。普通にチャーハンを炒められる技能さえあれば、その優劣はあまりキムチチャーハンに影響を与えない。玉子なんてあってもなくてもそれほど影響を及ぼさない。最後は全てをキムチが包み込むのだ。全てがキムチになるのだ。

とはいえ、日高屋のキムチ炒飯は、その最低限のキムチチャーハンの美味さを兼ね備えており、いつどこの日高屋で食べてもしっかりと美味い。満足できる。どのアルバイト店員が調理しても、それなりにキムチチャーハンは美味いようだ。素晴らしい。

キムチチャーハンについては、日高屋のキムチ炒飯でいい。世の中にはもっと美味いキムチ炒飯があるに違いない。しかしそのキムチチャーハンを探すには時間も金も惜しい。ウェブで探す時間が惜しい。探しだした遠くの店に行く時間が惜しい。そのうえで食べたキムチチャーハンがもし美味くなかったら時間も金も惜しい。日高屋のキムチ炒飯は充分に美味い。そして価格も580円でお手頃だ。今後の人生でキムチ炒飯が食べたくなったら近所の日高屋でキムチ炒飯を注文すればいい。他のキムチチャーハンは不要だもはや日高屋のキムチ炒飯さえあればいい。しかし、あらためて考えてみるに、日高屋は凄いと思う。約1名のキムチチャーハン人生を終わらせてしまうだけのメニューを提供しているのだ。日高屋のキムチ炒飯はそれだけのパワーがあるメニューだといえる。

日高屋のキムチ炒飯とセットのスープ

日高屋のキムチ炒飯とセットのスープは、きっとラーメンスープにネギを浮かせたものだ。無難だ。これでいい。

余談だが、キムチ炒飯に味玉を追加注文すると、別皿に乗せられて提供されるのではなく、スープにドボンと落とされて提供される。これはこれでいい。悪くはない。

問題だったのは、過去にキムチ炒飯とセットで提供されていたスープである。ひどく不味いスープだった。絶対に不評だったはずで、調べれば色々と分かりそうだが、今となっては過去のことだ。忘れてしまおう。

日高屋のキムチ炒飯の歴史

思い出せるまま、いったん書き連ねておこう。

当社は店舗でメニューとして販売されていなかったはずだ。チャーハンにキムチを追加注文し、店員に一緒に炒めてもらうように依頼すると、日高屋でキムチ炒飯が食べられる。そんな裏メニューがあるとウェブで読んでいた。大変関心があった。だが、関心があったものの、実行するまでには至らなかった。

そういう前置きがあったなか、確か高田馬場店の店頭にてキムチ炒飯が既に販売されていることに気づいたのだった。2017年5月のことだった。本当はもっと早くに気づいていたのかもしれないけれど、記録に残っていたのは2017年5月だった。店頭にはキムチ炒飯のメニューの貼り紙がしてあり、当店限定との記載もあったのだが、なんとショーウィンドウ内にはキムチ炒飯のサンプルも設置されていた。単品で500円、大盛で610円だった。マジか。現在よりもはるかに安いな。価格には敏感なほうなのだが、日高屋のキムチ炒飯は価格云々とは別に、とにかくキムチチャーハン欲が高まったとき、他に目をくれず食べていたので、いつのまにかこの大幅値上げについては忘れ去っていたようだ。

その後、あちこちの日高屋でキムチチャーハンのメニューを見るようになって、現在に至るといったところだ。2019年9月現在で、まだ正式メニューになっていない。

他店のチャーハンなどのご案内

引き続き他店のチャーハンや日高屋の季節限定メニューもどうぞ。

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作者:馬場飯